ブレーキキャリパーは上下2箇所のボルトで固定してあります(ボルトの頭は6角12mm、スライドピンの方は6角17mm)
ボルトをメガネレンチやソケットレンチで緩めますが、スライドピンが供回りする場合は17mmスパナレンチでピンの方を固定して緩めます。
画像のメガネレンチは、よく工具セット等で見掛ける角度がついたタイプではなくストレートタイプです、ボルト頭をナメ難いので基本的にストレートタイプを使用してストレートでは作業し難い場所の場合は角度付タイプを使用します。
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作業しやすいからDIYでチャレンジしてみたい人も多いと思いますが、ブレーキ関係の作業ミスは重大は事故になりかねませんので作業する時は必ず経験者に監督・検査してもらいましょう。
簡単な作業で慣れてきた頃にネジを締め忘れたりする事が意外とありますので注意してください、その昔、プロの人が整備作業したのを検査していたらブレーキキャリパーのボルトが締まっていなくてビックリした事があります。
ネジを締めたかメモするチェックシートを作り、締め忘れが無いように確認しましょう。
ブレーキキャリパーは上下2箇所のボルトで固定してあります(ボルトの頭は6角12mm、スライドピンの方は6角17mm)
ボルトをメガネレンチやソケットレンチで緩めますが、スライドピンが供回りする場合は17mmスパナレンチでピンの方を固定して緩めます。
画像のメガネレンチは、よく工具セット等で見掛ける角度がついたタイプではなくストレートタイプです、ボルト頭をナメ難いので基本的にストレートタイプを使用してストレートでは作業し難い場所の場合は角度付タイプを使用します。
ちなみに、ブレーキパッドを交換するだけであれば下側ボルトを外すだけでもキャリパーを持ち上げてパッド交換することが出来ます。
ボルト外すのが1本増えてもそれ程手間は変わりませんから、キャリパーを取外して針金でコイルスプリングに吊り下げて置きます。
ブレーキローターも交換する場合は、キャリパーブラケットとローター固定の皿ビスを外すとローターが取外せます。
キャリパーブラケットのボルトは結構強く締まっていますのでチカラが掛けやすい工具を準備しましょう、皿ビスは一度も緩めたことが無い場合は結構固くてネジ頭をナメる可能性が高いので必ず適正サイズのドライバーを使用しましょう。
キャリパーを外す前にブレーキを踏んでもらってローターを固定した状態で皿ビスを緩めた方が作業しやすいです。
矢印部分がキャリパーブラケットのボルトです。
ブレーキパッド交換時にはキャリパーのスライドピンのグリスアップも同時に行ないます。
スライドピンのゴムブーツが破れていると水が浸入してピンが錆びて固着しているケースもあります。
内側のパッドばかり磨耗している場合はピンが固着している可能性があります。
取外したスライドピン
取り外し作業している時に2本のピンに違いがある事に気が付けば結構観察力がありますね。
メッキ処理の違いにより色が違います、さらによく見ると金色のピンの方は3方向面取りしてあり断面形状が異なります。
形状の違いについては、以前メーカー本社の設計の方に問い合わせて確認をしたことがあります、ピンと穴のクリアランス設定が異なり、クリアランスを狭くしているピンの方はグリース切れを起こしやすいからグリース保持しやすいように3方向面取りが行なわれているそうです。
この違いの理由は意外と知られていないかも知れませんね。
外したキャリパーはブレーキオイル漏れが無いか確認しましょう。
ブレーキオイル漏れしている場合はピストン側のブーツを少しめくるとオイルが出てきます、ゴムブーツに破れが無いかも入念にチェックします。
ブーツに穴があると内部に水が浸入してピストンが錆びる可能性が高くなります、ブレーキパッドが減るとピストンが出てきますからより錆びる可能性が高くなります。
ギリギリの厚みまでパッドを使用して新品パッドに交換するときに錆びたピストンをそのまま押し込んで戻したためにピストンシールを傷めてオイル漏れというケースもありますので注意しましょう。
パッドは取外したときにグリースが塗られている部分を確認しておきます、接触部には全てグリースが塗ってあると思います。
ブレーキパッドとローター接触面は作業中に触って油分が付着している事があるのでブレーキクリーナーで洗浄しましょう。
新品ブレーキパッドに交換する場合はキャリパーピストンを押し戻さないと入りませんから ディスクブレーキピストンツール を使用してピストンを戻します。
ウォーターポンププライヤーでも戻せないこと無いですが、最近は専用工具も安いから購入をオススメします。
バモス・アクティのフロントブレーキ系のボルト締め付けトルクは、ブレーキキャリパー23N・m(2.34kgf・m) キャリパーブラケット108N・m(11kgf・m)
※せっかくジャッキアップして作業するなら、タイヤを外す前もしくは作業完了後にタイヤの上下を持ってハブベアリングのガタも確認するようにしましょう。