その後、ケースに入らない車体のブラストに使用するために重力落下式のサンドブラスターを購入しました。
サンドブラスターには、吸い上げ式、重力落下式、直圧式(加圧式)など色々なタイプがあります。
最近は安い輸入品があるのでブラスターを持っている人も多いかも知れないけどが、私が初めて購入したころは業務用の本格的ブラスター以外で個人が購入できるような手頃な商品はほとんど無かったと思います。
私が最初に購入したのは吸い上げ式タイプのサンドブラスター、昔はソコソコ高価でしたが今なら格安で購入できますね、メディアと呼ばれるガーネットサンド・アルミナ・ガラスビーズなども手に入りやすくなりました。
吸い上げ式のサンドブラスターは、エアーガンの途中にメディアを吸い上げるホースが接続してあるだけの非常にシンプルな作りですが、初めて使用した時あまりにラクにサビが落とせて感動したのを憶えています。
それまでは電動サンダーのワイヤーブラシでサビ取りしていた訳ですから、複雑な形状の奥まった部分などはどう頑張ってもサビを取りきれなかったのでブラスターは画期的でした。
吹き付けるメディアは、ガーネットサンド・アルミナサンド・ガラスビーズなど多くの種類と番手があり使用するメディアにより表面の仕上がり具合が異なるのが興味深くてイロイロ試してみましたね。
使い始めたころは屋外で野吹きしていたのでメディアの回収ができず、なくなるたびに砂を集めてきて使用していましたが、砂の粒子をそろえるためにふるいに掛けるのが面倒だったのでメディアを再利用できるブラストキャビネットが欲しくなり最初に利用したのが キャリーストッカー でした。
ケース上面に保護フィルムを貼り、ケースの側面に手を入れる穴を開けてゴム手袋を装着してブラストしてました、一番大きなケースで製作したつもりですが集塵機を付けていなかったので砂煙が凄かったです、今からブラスター自作を考えている人には衣装ケースは余りオススメできませんね。
その後、ケースに入らない車体のブラストに使用するために重力落下式のサンドブラスターを購入しました。
砂を撒き散らさないでピンポイントにブラストするスポットブラスターも購入。
最初に購入した吸い上げ式のサンドブラスターはスチールノズルで消耗が早かったので、セラミックノズルタイプに買い換えました。
現在販売されているサンドブラスターはセラミックノズルタイプが多いと思いますが、価格が少し安いからと言ってスチールノズルタイプを購入すると消耗品代で高くついたりしますので注意して下さい。
また、吸い上げ式のサンドブラスターはエアーの消費量が多くてエアーコンプレッサーが回りっ放しになる場合もあると思います、エアーコンプレッサーの能力も考えて機種選びをした方が良いです。
その後、バイクのフレームを丸ごとブラストしたくて横幅120cm位の大きなサンドブラストキャビネットを自作しました。
当時そのサイズのブラスターは輸入品の安いタイプでも20万以上だったと思います、とても手が出ないので鉄板やアングル材を購入して自作しました。
最初は自作キャビネットと吸い上げ式ブラスターを組み合わせていましたが、長時間ブラストしているとスイッチレバーを握っている指がつりそうになるので エアーフットスイッチ というツールを見つけて取り付けました。
使用していて気になる点が出てきたら、そのつど改良していきます。
大容量のキャビネットではありますが、砂をエアーで撒き散らしているわけですから砂煙で視界が悪くなります、対策として掃除機を取りつけて見ましたが頻繁にフィルター交換をしなければならず大変ということで、
サイクロン原理を利用した集塵機を中間に設置することによって掃除機側にあまり砂が来ないようになって解決しました。
旧車レストアをしていると1時間ぐらい連続してブラストする事もあるのでエアーコンプレッサー側の負荷も相当なものなので何とかしたいな〜と考えていたところ、直圧式(加圧式)のサンドブラスターというものがあることを知りイロイロ調べて見ました。
少ない空気消費量で威力は強い!ということだったので、これは良いと思い直圧式へ改良することにしました。
メディアを入れて加圧するタンクは鉄板を溶接して作り、他にもイロイロな部材を買い込んで試行錯誤しながら完成させました。
全体像です。
右壁面に吸気口、左上に加圧タンク、左下がサイクロン集塵機と掃除機です。
内部はこのような感じです。
奥側の壁面には大きな明かり取り、左側の丸い穴が集塵機へとつながるパイプの接続部です。
サイクロン装置はオイルのペール缶(20L缶)にセットできるように自作しました。
集塵機を付けるとキャビネット内の視界と掃除機への負荷が全然違います。
クロスチーズ(四方継手)部分のボールバルブでメディアとエアーの調整をします。
エアレギュレーターでメイン入力エアー圧を調整します。
調整部分がたくさんありますが一度調整が決まるとメディアの種類を変えない限りそのままのことが多いです。
吸気口には車用のエアークリーナーを流用しました。
扉開閉のダンパーも車用を流用していますので軽いチカラで開閉できます。
メディアを入れるタンクには圧力を抜くバルブも付けています。
吸い上げ式と比べると威力は強くて空気使用量が少ないのでコンプレッサーの稼働時間も短くなりました、直圧式のブラスターを使用すると吸い上げ式には戻れませんね〜
私はクリアケースから自作を続け徐々にステップアップしてきましたが、今から自作を考えている人には最初から直圧式の製作をオススメします。
ブラストキャビネットは置くスペースが許す限り大きな物にした方が良いです、小さいキャビネットは砂煙が凄くて視界の確保が難しいです…
最近は輸入品の安いサンドブラスターがイロイロ販売されいますから、そういう商品を使い自分好みに改良する方がチャレンジしやすいかもしれませんね。