型取り作業を始める前に スラントルール で車体の傾きを確認していきます。
今回は、ギャレーと車体壁面のフィッティング部分の型取りなので傾いていても作業はできますが車体を水平にしていた方が後々の作業もしやすくなります。
計測してみるとわずかに傾いている程度でフラットに近い駐車場でした。
『軽キャンパーに、自作ギャレーキットを作りたいので型取り方法を教えて欲しい』という問い合わせをいただくのですが、メールの文章で教えるのはなかなか難しい…
私のギャレーキットが車体形状に合わせてあまりにもキッチリ作ってあるので、特殊な方法で型取りしているのでは?と考えている人もいるようですが、ダンボールにフリーハンドで書いているので文章で解説するにしても数行の説明で終わってしまいます。
今回は、長崎県内のホームページ読者さんからの問い合わせでしたから『 直接お会いして大まかな型取り方法を解説しますよ』ということでホームセンターの駐車場にて作業をしながら画像を撮影してみましたので、ギャレーの型取りでつまずいている人の参考にしていただければと思います。
型取り作業を始める前に スラントルール で車体の傾きを確認していきます。
今回は、ギャレーと車体壁面のフィッティング部分の型取りなので傾いていても作業はできますが車体を水平にしていた方が後々の作業もしやすくなります。
計測してみるとわずかに傾いている程度でフラットに近い駐車場でした。
車体の傾きが確認できたら、低い方を車載のパンタグラフジャッキで持ち上げて水平にします。
ほんの少し持ち上げただけで水平になりました。
今回はスラントルールという角度計を使用していますが、水平器でもかまいません。
車体前後方向の傾きもちょうど水平です。
計測範囲が狭くないか?床面はもともと水平基準で出来てるの? などと言う細かなツッコミは無しですよ。 DIYには大らかな心も必要です(笑)
これで作業前の準備ができました。
読者さんが、型取り用に大きなダンボールを用意してきてくれました。 コンパネサイズ(90×180cm位)のダンボールを販売している ホームセンターがあるとは知りませんでした…
必要な分をカッターナイフで大まかにカットしてもらいます。
型紙の高さは大きめだと車内に入りませんから、スケール(メジャー)で 計測した高さにあわせてカットして入れます。
この時点では、右上のカド部分はフリーハンドで大まかにカットしています。
車体側面形状にあわせて型紙の右側を切り詰めていきますから 型紙の幅は余裕を持って大きめに準備しておくと良いです。
私はいつもフリーハンドで型紙を作るのですが、読者さんが やりやすい方法はないかな〜と考えて、水平器を利用して見る事にしました。
100円ショップで購入してきた水平器のカドを落としてとがらせています。
水平器にテープでマジックを取り付けます。
マジックの取り付け位置は車体と型紙の隙間に応じて付け替えます。
最初は画像の位置ぐらいで仕上がりに近づくと右側に付けるようになります。
このように水平器の平行を保ちながら、とがらせた方を車室内側面に沿わせて 型状をトレースしていきます。
大まかなラインが書けたらカッターナイフでカットします。
一回でぴったりフィットすることはないので、このあと数回同じ作業を繰り返して徐々に車室内形状にぴったりとフィットさせていきます。
このように車室内形状にフィットするようになった頃には、型紙の幅がずいぶん狭くなります。
今回は読者さんへ作業の流れを解説 (私が本番用の型紙を作ってしまうとDIYではなくなりますからね) という事で本番用の型紙ではないため、これでも幅は狭めとなっております。
実際は、あと10〜15cm広めに準備しておいた方が良いです。
給排水タンクの奥行きを確認して
車体と接する側面の形状が決まったら縦方向のカットラインを決めます。
最初は直角に切り出したダンボールで作業をはじめても、 側面がぴったりフィットした頃には型紙が車体に対して傾いている事も多いです。
これに気付かず製作してしまうと微妙に傾いたギャレーが出来てしまうので注意しましょう。
ここで最初に車体の水平を調整した意味が分かってくると思いますが、 水平にセットした車体に対して糸を垂らし垂直ラインを決めていきます。
画像の道具は読者さんが準備してくれた、下げ振り(さげふり)という大工さん等が使用する本格的な道具です、もちろん糸に重りを付けただけの簡易的なものでも構いません。
ここまでが、ギャレーキット側面パネルの型紙を作る大まかな流れとなります。
両サイドのパネルの位置関係については、室内床面のリブ(プレスライン)が 車体に対してまっすぐなラインとなっている事が多いのでリブからの距離などを利用します。 不安な場合は、念のため計測して確認しましょう。
自作ギャレーキットをDIYするときにつまづくのは、複雑な車室内形状に合わせて型紙を作るところかと思います、両サイドのパネル形状が決まると、作業がグーンとはかどります。
ギャレーは背面の複雑な形状部分を除くと、箱物の日曜大工みたいなものですからね。
もっと初心者向けの方法はないかな〜と考えていて思いついたのが『2分割』で型取りして接合する方法。
1枚物で型取りすると切り過ぎた場合に新しいダンボールが必要となるので、テールゲートダンパーの付け根の辺りで分けて型を取ります。
画像の点線部分のりしろを10cm程度確保しておくと非常に作業がしやすくなると思います。
今回作業を御一緒した読者さんは人柄も良く、軽キャンパーについても色々なサイトを見てよく研究をされていましたね。
いろいろDIYにチャレンジされている様子から、軽キャンパー製作も上手くいくだろうと思います。
自作軽キャンピングカーは自分が満足できれば良いので、あせらずのんびりDIYを楽しみましょう。
型取り作業は車種に関係なく同じような工程になりますから、他の車種の人も参考にして頂ければと思います。