まずは底面のネジの紹介
HDD・メモリー・ドライブなどの単体交換であれば、どのネジが何を固定しているか分かっていれば不要な分解をせずに済みます。
電源スイッチパネルとCPUクーラーのネジは裏面にも1本あるという事を知らないと、表側のネジのみ取り外して『外れない!』と焦ることになります。
HOME > DIY日誌 > 富士通 FMV-C8220 分解方法
富士通の法人向けノートPC LIFEBOOK FMV-C8220 2006年モデルです。
(2011年6月時点)ヤフオク相場なら1万円以下です。
富士通サイトを覗いたところ、2004年〜2009年位までは外観形状が似ているモデルが多いので、
820NUL、830NU/L、C6200、C8200、C6210、C6310、C8210、C6220、C6230、C8230、C6240、C8240、C8250、 E8200、E8300、E8110、E8210、E8310...など他のモデルの人も参考になるかと。
こちらはクリーニング済みとして出品してあったので外観は綺麗にしてありましたが、購入したら内部清掃は恒例ですから作動確認後に分解清掃しました。
液晶パネルの固定フック(ラッチ)が折れていたのでついでに交換しようと思い、富士通にTELして部品を販売して欲しいと尋ねたところ『メーカーに修理に出して下さい、 部品の販売は出来ません』の一点張り、保証期間内であればユーザーが分解するのはマズイと思うが、保証切れの中古PCをメーカーに修理に出していては購入価格よりも修理代の方が高額になるのでは?
テレビ、扇風機、炊飯器など家電製品はメーカーにTELしたら親切に部品番号まで教えて貰えたのに... メーカーの人が家電は生産終了後10年?位は部品供給すると言っていたような気がするのだが、PCは部品の販売すら行わないのか?
ラッチを交換するだけで修理に出す訳にも行きませんから、フック部分は自作修理で対応します。
まずは底面のネジの紹介
HDD・メモリー・ドライブなどの単体交換であれば、どのネジが何を固定しているか分かっていれば不要な分解をせずに済みます。
電源スイッチパネルとCPUクーラーのネジは裏面にも1本あるという事を知らないと、表側のネジのみ取り外して『外れない!』と焦ることになります。
バッテリーの取り外しは2箇所のロックを押しながら手で簡単に外れます。
電化製品を分解するときは、電源・電池は早めに取り外して十分に放電を済ませておきます。
作業に入る前は、体に帯電している静電気も地面に接地している金属などに触れて放電させるよう心掛けましょう、静電気がパチッと飛んで中の部品が壊れたりしたらショックですからね。
結構多くの人が経験するかと思われるメモリー交換(増設)
ネジを1本外して矢印方向へスライドさせると蓋が外れます。
親切に蓋に矢印の刻印がありますし、固くロックしてあるわけでもありませんからスルッという感じで外れます。
メモリーを交換するときは両端のフックを外側に少し開くと自然とメモリーが 起き上がってくる感じで外れます。
メモリー差込部には位置決めの突起がありメモリー側の切欠きとあわせないと入らないので裏表を間違える事も無いでしょう。
固定フックは機種によってはプラスチック製の場合もありますので無理に広げて破損したりしないよう注意が必要です。
メモリーが適切に差し込まれていないとPCが認識しませんから丁寧に作業しましょう、認識できたかどうかはスタート→マイコンピュータ→プロパティで確認できます。
HDD(ハードディスク)の取り外し
C8220の場合はネジ1本、E8200はネジ2本でした。
初めて外すときはスライドの固さに躊躇してしまうかと思います(どこか他にもネジがあるのか?という感じで固いです)
固いからマイナスドライバーを差し込みたくなりますが、傷が付くのが嫌なので手で取り外します。
取り外したHDDとマウンター、
マウンターからはネジ4本で外れます、ネジロックが塗布されている場合がありますから少しネジが固いかも知れません。
CD/DVDドライブ取り外しはネジ2本
固くて外し難い場合は、ドライブ開閉ボタンの横の小さな穴に楊枝などを差し込むとトレイが出てきますのでトレイを持つと外し易いです。
ドライブ固定ネジはこの部分
電源スイッチパネルの取り外し
両端のゴムの目クラ蓋を外します、爪や楊枝で簡単に外れますが外し難い場合はマイナスドライバーを加工した工具を使用します。
最初に紹介した底面からのネジを外すのを忘れないように。
液晶ヒンジカバーまで一体型です
矢印部分にロックがあります。液晶が閉じた状態ではスイッチパネルが外せませんから 楊枝等でロックが解除する程度浮かせてから液晶を開いてスイッチパネルを外します。
何回か分解して慣れると簡単に外せるようになるでしょう。
スイッチパネルを少し持ち上げるとプリント配線が接続してあるのが見えますから、ロックを解除して配線を外します。
レバー式?開き扉を開閉するような感じでロックしてあるカプラです、壊すと部品入手が困難と思われますから慎重に!
続いてキーボードの取り外し
こちらもプリント配線のカプラーを取り外します。
押し込み式のロックなので両端部分を加工ドライバーで持ち上げます、先端加工したドライバーを使うと簡単に外せます。
2箇所同時に持ち上げたいことが多いので、加工ドライバーは2本製作しています。
矢印部分が固定爪になっています。
上にスライドして取り外すのですが、裏面に両面テープが張ってあるため、初めて取り外すときはチョッと大変です。
キーボードパネルを変形させないように慎重に両面テープを剥がしてから取り外します。
掃除してない中古PCなら取り外したキーボードをエアブローして掃除すると面白いほどホコリが出てきますよ。
キーボード下に金属パネルがありますのでネジ3本を緩めて取り外します。
パネルの下にフロッピーとCPUが配置されています。
CPUクーラーは矢印部分のネジ4本と最初に紹介した底面からの1本と、ファンの配線カプラを外すと外れます。
プリントケーブルも作業の邪魔なので取り外して置きます。
取り外してひっくり返したCPUクーラー
真ん中部分に塗布してあるのがCPUグリース、純正の状態では熱伝導フィルムが貼ってありました。
掃除してないとファン出口のスリット部分がホコリで詰まっている事が多いです、ここが詰まっている場合は掃除すると劇的に変化します。
CPU下の矢印部分がCPU固定のロックです。
掃除が終わると逆手順で組み付けていきます。
CPUに塗布するグリースも安いものから高い物までいろいろな種類があります、グリース派の人も居れば、下手にグリースを塗るより熱伝導フィルムの方が良いという人も居るでしょう。
私は、シルバーグリス を使用しています。
グリースの塗り方でも熱伝導に差が出るので透明プラスチックでグリースの広がり方を検証してから塗布量や塗り方を決めています。
取り付け本番前は工業用アルコールで塗布面を洗浄
専用のクリーナーも有るようですが、工業用アルコールは格安なので 電気系作業に重宝してます。
大手の薬局で販売してあると思いますが、 最近は身分証明書を持っていかないと販売して貰えませんので忘れないようにしましょう。
CPU面は鏡のようにピカピカです、もちろんクーラー側も同様に洗浄して組み付けます。
液晶パネルの取り外し、分解です。
矢印部分のゴムを加工ドライバーで外します、パネル本体ケースを取り外してからでも構いません。
ゴムは薄い両面テープ?のような物で貼り付けて有りました。
液晶パネル本体ケースはヒンジ部分のネジ4本と配線カプラを外すと取り外せます。
液晶パネル本体ケースが外せたらケースを分割していきます。
ネジは6本、四隅のネジは内部の液晶パネルを共締めしています。
ネジを緩めただけではケースは分割出来ません。 結構しっかりプラスチックのフックが効いているみたいです。
ケース継ぎ目に爪を差し込んでみて勘合が緩そうな場所を探ります、
上部の角が開きやすそうなので加工ドライバー角から攻めて行きロックを解除、
画像でフックの向きが分かるでしょうから、どちら側に攻めたら良いか分かりますよね?
順番にロックを解除しながら一周回ります。
私はドライバーを使い慣れているので傷付けずに作業できますが、プラスチックは簡単に傷付いたり変形したりしますので慣れていないとPCが傷だらけになるかも知れませんので注意して下さい。
プラスチックのヘラなどを使用した方が良いかも知れませんが相当薄いヘラでないと作業がし難いです。アイスクリームの棒の先端をナイフで薄いヘラ状に加工して使うと作業しやすいかと思います。
ケースが分割できました。
液晶本体や蛍光管を交換する場合は、矢印のネジも外します。
やっと液晶ラッチに到達です、
小さな部品ですが取り外すまでに結構手間が掛かりますね。
バネを縮める方向にスライドさせると手で外せます。
結構綺麗に修理できたので画像では分かり難いかもしれませんが、フック状の突起部分が折れて無くなっていたのを似た形状のフックを削り出して接合しています。
スムーズにロックが掛かるようにフックの取り付け寸法を決めるのが結構大変でした。
後は逆手順で組み立てて完成です。
基本的にネジやフックで固定してあるだけです、分解DVDを見なくても分解できるのでは?
組み付け状態をしっかり記憶(もしくは記録)、静電気を除去、電気が流れる端子を素手で触らない、 プリント配線を曲げたりしない、基盤が痛むのでカプラに無理な力を掛けない、 ケースの分割は固定フックの位置を探して作業する。
基本を抑えて作業しましょう、最初は壊れたPCで分解の練習をして見るのも良いかも知れませんね。